補助金で作った動画の著作権は誰のもの?利用範囲と契約で確認したいこと
補助金を使って動画を作ったあと、意外と見落とされがちなのが「その動画の著作権は誰のものなのか」という点です。会社のホームページにも載せたい、来年は一部を切り出してSNSにも使いたい。そんなとき、契約のしかた次第で自由に使えたり、使えなかったりします。この記事では、動画の著作権の基本と、補助金で作ったときに契約で確認しておきたいポイントを、動画制作会社の立場でわかりやすく整理しました。
動画の著作権は、原則「作った人」に発生する
まず押さえておきたいのは、動画の著作権は、お金を出した人ではなく実際に作った人(制作会社など)に発生するのが原則だという点です。これは著作権法の考え方によるもので、発注して費用を払ったというだけでは、著作権が自動的に発注者へ移るわけではありません。
動画を含む著作物の権利が、契約がなければ発注者へ移らないというのは著作権法の基本的な考え方です。近年は2024年に施行された「コンテンツ促進法(クリエイターへの適切な対価還元を促す法律)」など、作り手の権利を尊重する流れも強まっています。つまり、発注者が動画を思いどおりに使いたいなら、その内容を契約書ではっきり決めておくことが大切になります。
補助金で作った動画を自由に使うには(契約で決める3つ)
「自由に使える」と一口にいっても、決め方は1つではありません。契約で確認しておきたいのは、おもに次の3つです。
| 決めること | 内容 | 確認のポイント |
|---|---|---|
| 著作権の帰属(譲渡) | 制作会社から発注者へ著作権を譲り渡すか | 譲渡する場合は契約書に「著作権を譲渡する」と明記 |
| 利用範囲(許諾) | 譲渡しない場合に、どこまで使ってよいか | 使う目的・媒体・期間・地域を具体的に書く |
| 著作者人格権 | 作り手の「勝手に改変されない」権利の扱い | 編集・再利用したいなら不行使の取り決めを確認 |
著作権をまるごと譲り受ける(買い取る)形にすれば、発注者は基本的に自由に使えます。一方で「譲渡まではしないけれど、自社サイトやSNS、展示会では使ってよい」という利用範囲を決めた許諾という形もあります。どちらが正解ということはなく、後で使いたい範囲に合わせて選ぶのが大切です。
ポイント:著作者人格権は譲渡されない
著作権を譲り受けても、作り手が持つ「著作者人格権(勝手に内容を変えられない権利など)」は移りません。後から動画を編集・再構成して使う予定があるなら、契約で著作者人格権を行使しない取り決めがあるかどうかを確認しておくと安心です。補助金ならではの注意点 — 成果物の扱いと実績報告
補助金で作った動画には、通常の制作とは少し違う注意点もあります。代表的なのが「成果物の扱い」と「実績報告」です。
- 成果物の管理・処分にルールがある場合がある — 補助金で取得した一定額以上の財産には、勝手に処分(廃棄・譲渡など)できない期間が設けられることがあります。動画がこれに当てはまるかは制度や金額によって異なるため、公募要領や事務局の案内でご確認ください
- 動画が「成果物」として報告対象になる — 多くの補助金では、完成した動画やその活用状況を実績報告で示します。納品データや公開先のURLなどを残しておくと報告がスムーズです
- クレジット表記を求められることがある — 制度によっては「この補助金の支援を受けた」旨の表示を求められる場合があります
金額・要件の断定は禁物
処分を制限される財産の基準(金額のラインなど)や、成果物の扱いは制度ごとに違います。「いくら以上なら対象」「動画は対象外」といった断定は避け、申請前に必ず最新の公募要領と事務局の案内でご確認ください。当社の立ち位置 — 動画制作と、見積書の無料発行
当社は動画制作そのものを担当する会社です。補助金の申請代行や申請の伴走サポートは行っていませんが、制作のご依頼にあたっては、著作権の帰属や利用範囲を契約のなかではっきりお決めいただけるようご案内しています。「自社サイト・SNS・展示会で使いたい」など、使いたい場面を最初に教えていただければ、それに合った形でご相談できます。
また、申請のときに役立つ見積書を無料で発行しています。著作権や利用範囲の具体的な決め方、申請の要件そのものについては、認定支援機関や各補助金の事務局など、公式の窓口とあわせてご確認ください。
よくある質問
費用を払えば、動画の著作権は自動的にこちらのものになりますか?
いいえ。動画の著作権は原則として実際に作った側に発生し、費用を払っただけでは自動的には移りません。発注者が著作権を持ちたい場合は、契約書に「著作権を譲渡する」と明記しておく必要があります。
補助金で作った動画を、後からSNS用に切り出して使ってもよいですか?
使える範囲は契約で決めた内容によります。譲渡を受けていれば原則として自由に使えますが、利用範囲を限定して許諾を受けている場合は、その範囲に含まれているかの確認が必要です。後から編集して使う予定があるなら、最初にその旨を伝えて契約に反映しておくと安心です。
補助金で作った動画は、いつでも自由に処分してよいですか?
補助金で取得した財産には、一定期間は勝手に処分できないルールが設けられることがあります。動画が対象になるかは制度や金額によって異なるため、公募要領や事務局の案内でご確認ください。
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